フタの外れたボトルが、
あなたに笑いかけて、
干からびた眼差しを、
拾い上げてくれた。
わたしは昔から知っていた、
それは此の世に存在せず、
御伽噺に閉じ込められ、
靄の中で風化する。
無造作に組み込まれて、
生命が宿される。
そうして数を増やすの?
土へと還さなければ。
矛先を変えた牙が、
此方へ向かってくる、
磨かれしナイフには、
毒が仕込まれていた。
幾つもの過去を重ね続け、
ようやく今が完成した、
昔話にとどまらずに、
真似の真似へ収束する。
無造作に組み込まれて、
生命が宿される。
そうして数を増やすの?
全て真似事の所為です。
無造作に組み込まれて、
生命が宿される。
そうして数を増やすの?
■へと■さなければ
無造作に組み込まれて、
生命が宿される。
そうして数を増やすの?
全て■■■の所為です。
窓の向こう側から
目を向けられていたのか。
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